デザイナーフーズ・ピラミッドとは
デザイナーフーズ・ピラミッドとは
がん予防として注目された「にんにく」
国立がん研究センターの統計によると、2016年にがんで亡くなった日本人は、約37万人(男性22万人、女性15万人)と発表されています。
がんが原因で亡くなる人は医療技術の発達とともに減ってきてはいるものの、まだまだ多いのが現状です。
そんな中、近年がん予防に効果的な野菜の1つとして「にんにく」が注目されていることは知っていましたか?
にんにくが注目され始めたきっかけは、1990年にアメリカの国立がん研究所から発表された「デザイナーフーズ・ピラミッド」にあります。
デザイナーフーズ・ピラミッドとは
デザイナーフーズ・ピラミッドと、がん予防の効能があると期待される野菜や果物を、ピラミッド型の図にランク付けして体系化したものです。
主に3つのランクに分けられており、上位から、次のような野菜・果物がランクインしています。
○上位…にんにく、大豆、キャベツ、しょうが、ニンジン、セロリ
○中位…玉ねぎ、ブロッコリー、トマト、お茶、柑橘類
○下位…きゅうり、大麦、バジル、マスクメロン、ハッカ、きのこ類
そしてこれらの食べ物の頂点にランクインしているのが、にんにくなのです。ピラミッドでいうと、まさに頂点の先端にあたります。
さらに、にんにくを含めたこれらの野菜・果物には、がん予防以外にも生活習慣病などの病気や体の異常を予防する効果も期待されているため、ぜひ参考にしてください。
なぜ「にんにく」が注目されたのか
にんにくががんに有効だと考えられている理由は、にんにくに含まれるDATS(ジアリルトリスルフィド)という成分にあります。
DATSには、がん細胞に侵された健康な細胞を元に治す働きがあることから、がんの予防だけでなく発症後の抑制にも有効な成分として注目されています。
がん治療の薬としては「抗がん剤」がよく知られていますが、吐き気や脱毛といった副作用があることが長年の課題となっていました。
そこで、より自然に近い形でがん細胞やその他の細胞に働きかける成分であるDATSによる、予防・抑制効果が期待されているのです。
がん予防のためににんにくを食べるのであれば、ガーリックバターやにんにくオイルといった調理法が効果的なので、ぜひ毎日の食生活に取り入れてみてください。